人間はどうしても、楽な方に流されます。寝て、食べること。これが生物が生きていくうえでの基本であって、それが保障されている環境があれば、あとは自由に楽しく過ごす時間を望むのが普通なことと感じます。
しかしながら、人間の体は食べ物を得るため、ゆっくり寝る場所を確保するため、何万年という期間、体を動かしてきました。体をほとんど動かすことなく食べ物や水を得ることが出来るようになったのは、つい最近のことであり、長い間人間は体を動かさなければ生きていけませんでした。人間の体は動くことを前提に作られているのです。となれば、体を動かさないと、体の仕組みとして不具合が生じてきてしまいます。

要するに、辛い思いをして運動をしないと健康を保てないということになるのです。体を動かさずに食料を得て住居を確保するために人間は知恵を絞り、様々なものを開発してきたのにおかしな話ですが。
手足の冷えや肩こりなどは、体を動かす機会が減ったことにより生じている典型的な症状ではないかと思います。

とは言っても、最初に触れた通り、人間は楽な方を好みますから、運動は苦手と感じる方は多いでしょう。食べ物を得るために仕方なく動いていた時代とは違い、今はせっかく食事で生成した「気」を用い、無理やり体を動かしているのですから、当然と言えば当然です。
ではどうしたらいいかと言うと、楽しく体を動かすスポーツをすること、もしくは生活の中に体を動かす機会を入れ込むことなどが考えられます。好みは人それぞれなので、ジムでの運動やウォーキング、ジョギングが好きな方はそれでもよいですし、買い物に時間を使える方は、30分歩いてスーパーに行くことだって立派な運動の一つと思います。

しかし問題は、多くのスポーツは体の動かし方がほとんど一定であることです。本来人間が必要に駆られて行ってきたであろう、曲げ伸ばしやひねりなどの動きがあまりないスポーツが多い気がします。
そこでおススメなのが体操。特に、体の動きを深く考えて作られているとされるラジオ体操は最高です。可能であれば、第一と第二を毎日行います。もちろん効果が出るまでの時間は人それぞれ異なりますが、しばらくすればまったく違う体に生まれ変わることが出来ると思いますよ。

ヨガやストレッチも良いですが、10分間で行えるラジオ体操。朝でなくとも、テレビを見ながらでも、雨の日だって出来ます。最近はダイエットにも良いと言われるそうですね。運動不足の方は是非取り組んでみて下さい。