現代で暮らす人々は目を酷使する環境にあり、「血」不足の方が一段と増えているように感じます。「血」は中医学では、目の栄養とされ、その不足は眼精疲労はもちろん、そこから派生する肩こり、頭痛などの原因ともなります。また「血」は心の栄養でもあるため、その不足は精神的な不調にもつながりますし、不眠とも関係します。

このような状況においては、「血」を補うことが非常に重要となってきます。すなわち「血」を補う力に優れた食材を積極的に摂る必要があるのですが、その代表が鶏肉です。鶏肉は量を食べやすく、また料理のレパートリーも豊富なため、毎日のように食べても飽きがきません。そして他の肉に比べて安価である点も魅力です。

このように、現在人におすすめの鶏肉ですが、中でも地鶏は「血」を補う力が高いとされます。
地鶏には、以下の定義があります。
1)在来種の血液が50%以上で出生証明あり
2)28日齢以降平飼い等の飼育条件を満たす

基本的には、日本国内の従事者を守るためのブランドとして地鶏があるようにも感じますが、手をかけて大切に育てられた鶏であることは間違いありません。。私が非常に大切だと感じるのが、平飼いです。自然により近い条件で運動して育った鶏と、ケージ等で育った鶏は体の中の状態が異なって当然です。よって、地鶏は美味しいという面だけでなく、栄養面でもすぐれていると考えています。適度な運動によって発達した筋肉には良質のタンパク質・アミノ酸が豊富に含まれ、結果として「血」を生み出す力に優れているはずです。地鶏は「気」を補う力もあるとされますので、目を使って頭を動かして疲れた心身を癒すにはもってこいの食材となります。

なお、せっかく地鶏を食べてもそれを消化吸収する力が無いと、「気血」は十分に生まれません。よって胃腸が弱い方は、そのケアを忘れずに行ってくださいね。

どうしても値段を見て鶏肉を選んでしまう方は多いかもしれませんが、牛肉と比べれば、地鶏の方が格段に安いはず。ぜひ体と心のことを考えて、出来る限り地鶏を食べるようにしてみて下さいね。

(参考HP:一般社団法人食鳥協会 https://www.j-chicken.jp/appeal/brand.html