中医学の考え方である「子午流注」は時間帯ごとに人体に生じる特徴を言い表したものであり、現代生活の養生においても非常に役立つものです。
前半では真夜中0時を起点として、午前11時までを説明しましたが、今回はその2回目として11時から23時までをみていきましょう。

7)午時(11時から13時)
・「心」の時間です。血流を良くすることが大切なので、昼休みの軽い運動なども良いですし、「冠元顆粒」などの血行を良くする漢方の服用もおススメです。
・「陽」が最も盛んな時間帯ですが、「陰」が生まれ始める時でもあるため、昼寝をして「陰陽交替」を助けることも良いとします。また「補陰薬」である「杞菊地黄丸」や「星火亀鹿仙」を服用するのにも良いタイミングとなります。

8)未時(13時から15時)
・「小腸」に対応する時間帯で、小腸に栄養物質が多いため、水分を欲する時間とされます。栄養物質をスムーズに流すためにも、適度に水分摂取を心がけましょう。

9)申時(15時から17時)
・「膀胱」の時間であるため、引き続き水分を多めに摂ることが出来ると良いでしょう。排尿も我慢せずに行うことが大切です。

10)酉時(17時から19時)
・「腎」の時間であり、「補腎薬」である「杞菊地黄丸」「参馬補腎丸」「星火亀鹿仙」などの服用に良い時間帯です。人体が貯蔵を始める時間帯と考えます。夕食はこの時間帯に済ますことが出来れば一番ですね。

11)戌時(19時から21時)
・「心包」が対応する時間です。「心包」は脳との関係があるため、脳出血が心配な方は気をつけて過ごしたい時間帯となります。「冠元顆粒」など血流改善の漢方を活用しましょう。

12)亥時(21時から23時)
・五臓六腑の中でもっとも大きい腑とされる「三焦」の時間です。「三焦」は「気」「水液」の流れをコントロールする腑であるため、水の代謝機能が悪い方は、この時間に「シベリア霊芝」などを服用すると良いとされます。
・また「陰」が旺盛な時間帯ですが、良い睡眠に入るためには「陰」がしっかりと働き、心と体を穏やかに鎮めていくことが肝要です。睡眠が不安定な方は「天王補心丹」「ミンハオ」「心脾顆粒」などを用いて、心身を落ち着かせましょう。

いかがでしたでしょうか。面白い考え方で、「なるほど」と思わせる内容も目につきます。人間の体はつながっており、体内の「陰陽気血」は1日のサイクルで五臓六腑を巡り、働き、ヒトを動かしていくのです。そして、ヒトは自然界の一部であり、その時間軸と共に、体の中も動いているということを改めて認識する必要があります。
やはり早朝や夜の運動、不規則な食事、深夜労働などは体に負担がかかってしまうことを覚えておきましょう。そして漢方薬の服用タイミングも、この考え方を参考にしてみてください。