新型コロナウイルスの感染が拡大し、私たちの生活は一変しました。「ステイホーム」が推奨され、家にいる時間が長くなり、旅行や趣味で外出する機会も減りました。仕事もリモートワークが増え、飲み会が無くなり、ストレスはたまる一方で発散の場所が減っているのではないでしょうか。このような生活がいつまで続くか見通せない状況になっており、やきもきしている方も多いと思います。今後いつかは感染拡大が落ち着くと思われますが、すぐに生活様式が元に戻るわけではなく、リモートワークなどは残っていくのかもしれません。

このような環境においては以下のような体への影響が懸念されます。

★外出が減り、活動量、運動量が落ちて、筋力が低下する
★家にいる時間が長くなることで、日光を浴びる時間が減り、ビタミンD生成不足による骨へのダメージ、目への影響
★パソコンなどで目を使う機会が増えて、眼精疲労や肩こり、頭痛などの増加
★ストレスを受けることが増え、逆にストレス発散の機会は失われ、精神的な不調が増大
★生きがいや楽しみが減ることで、認知機能の低下が進みやすくなる

しかし現在の状況を悲観ばかりしていても始まりませんので、対策を考えていきましょう。まずもっとも大切であると感じるのが、

◆外に出て体を動かすこと

住んでいる環境によっても異なると思いますが、周りに人がいない場所、時間であればマスクを外して、軽く息がはずむぐらいの運動をしていく必要があります。一番おススメが早朝。そして自然がたっぷりの場所であれば言うことはありません。日の光を浴びながら、好みの運動を行ってみましょう。ラジオ体操、なわとび、太極拳などが最高ですが、普通にお散歩でも良いのではないでしょうか。とにかく楽しく続けられる方法を見つけることがポイントです。

次に大事であると思うことが、

◆「血」を豊富な状態に

リモートワークや家でのスマホ時間が増えることで、目を酷使することはもちろんのこと、気を遣う機会が多くなっているように感じます。普段であれば、会って話をして解決できる問題も、距離があると難しくなりますよね。またネットでのコミュニケーションは便利な反面、トラブルなども起きやすいのではないでしょうか。
このような時に体にとって大切な成分が「血」です。目を使うこと、気を遣うことで「血」は消耗しますが、「血」が豊富であれば、心身への影響を減らすことが可能です。「血」を補うには、鶏肉やホウレン草、ニンジン、小松菜、貝類などがおすすめです。また適度に水分を摂り、睡眠不足にも気をつけましょう。

そして最後に、

◆楽しく過ごす

コロナ禍に限ったことではないかもしれませんが、自分が必要とされている仕事や介護、家事、ボランティアを探して、やりがい、生きがいを見つけることが健康を保つ秘訣であるように思います。もちろん趣味であっても良いと思います。そして出来る限り前向きに、生きていることの素晴らしさ、ありがたさに感謝して過ごせるといいですね。もし「分かっているけれど、そのように思えない」ということであれば「心神」が弱っているかもしれません。その場合は上述した、「血」を増やす養生を考えてみましょう。

その他、「辛いことは言葉で出す」「泣きたいときは思いっきり泣く」ことも心がけて頂くと良いですね。このような養生はコロナ禍だけではなく、突発的な不幸があった場合などでも大切なことです。多少時間がかかることもありますが、必ずいつかは日が差してきます。その時を健康で迎えられるように、準備万端で夢に向かって良いスタートがきれるように、今は心と体の養生を心がけていきましょう。