嫌いな人はあまり聞いたことが無い、豆腐。昔、「プ~プ~(ト~フ~)」とラッパを鳴らしながらお豆腐屋さんが行商していましたよね。良い音色でした。今でもスーパーではたくさんの種類の豆腐が並んでいますし、全国豆腐連合会のHPによると、ここしばらく消費量は安定しているのこと。行商という商売形態が時代とともに無くなっただけで、人気が衰えたわけではないのですね。

豆腐の県別消費量は沖縄県が第一位。沖縄では「ゆし豆腐」という、少し製法が異なり外見は固まる前のいわゆるおぼろ状態の豆腐が人気なのだそうです。大豆の風味が感じられるとのことで美味しそうですよね。

ちなみに私の家族は、お鍋はもちろん、しゃぶしゃぶにお豆腐が入っていないと怒り出すぐらい、豆腐好きです。息子は一番好きなおみそ汁の具は豆腐とわかめと言っていましたし。また冷ややっこはゴマ油と塩昆布で食べています。私は豆腐料理と言えばマーボ豆腐ですけどね。

豆腐は、大豆が原料であり、植物性タンパク質が豊富な食品です。大豆は畑の肉ですからね。絹ごし豆腐の約90%が水分で、タンパク質は5%、脂質3.3%、糖質1.7%とのこと、カロリーは100gあたり58kcalと低カロリーですね。

さて、豆腐は中国から伝わったとされますので、中医学の分野でもよく耳にする食品です。性質は涼性で甘味。そして生津、清熱の作用があるとされます。すなわち、体を潤し、冷ます作用を持つということですね。よって、空咳や口の渇き、目の充血、湿疹などにも良いとされます。消化吸収も良いので、お腹が弱い方も問題はありません。
最近は睡眠不足で目を酷使している方が多いため、「陰虚」と呼ばれる、潤い不足で「熱」がこもっているタイプの方が増えています。「陰虚」の方には豆腐がピッタリなのですよね。よって相談時に「豆腐」をおススメする機会も増えているように感じます。
一方で体を冷やす食材であるため、冷え性が強い方は食べ過ぎには注意が必要です。また食べ方として、冷やっこであれば、ショウガやネギを添えたりするなど、バランスを取れると良いですね。なお、冷やして潤す性質がありますから、どちらかと言えば朝食より夕食に摂りたい食品です。

最近は世界的にも注目される健康食品の一つである豆腐。日本人にピッタリの食品とも感じますので、体質的に合う方は、ぜひ積極的に摂ってみて下さいね。